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心房細動の管理は脳梗塞の予防に尽きます。抗凝固療法と生活習慣病の治療を

2017.12.09

 

慢性心房細動のお話の続きです。

 

弁膜症などの心疾患がなくても年を重ねるにつれて心房細動になる方が増えてきます。

 

心臓の筋肉が線維化するために起こる一種の老化現象と言ってもいいでしょう。

 

心房細動自体は動悸といった自覚症状が無ければそれ自体放置してよいものです。

 

ただそれに伴う脳梗塞の危険性があることに注意する、そのことに尽きます。

 

また糖尿病、高血圧など生活習慣病を合併している方は脳梗塞の危険が高いと前回お話ししました。

 

そのような方には生活習慣病の管理と抗凝固療法が必要になります。

 

抗凝固療法を開始する目安としてCHADS2(チャッズ・ツー) scoreがあります。

 

心不全、高血圧、年齢75歳以上、糖尿病、脳梗塞の既往、を足します(それぞれ1点で脳梗塞だけ2点)。

 

スコアー別の年間脳梗塞発症率は

0点1.9%

1点2.8%

2点4.0%

3点5.9%

4点8.5%

5点12.5%

6点18.2%

と報告されており、2点以上あれば抗凝固療法を開始、1点でも推奨されるというものです。

 

年齢が75歳未満で高血圧や糖尿病がない0点の方は飲まなくてよいということになりますが年間発症率は0ではないのでケースバイケースで患者さんとお話しして決めます。

 

抗凝固薬にはワーファリンとDOAC(direct oral anticoagulant:経口抗凝固薬の総称)があります。

 

現在心房細動による脳梗塞の予防法として確立しているのはこの2つだけです。 

 

私が心房細動になったらどうするか?(私も動悸を感じたりするとすぐに脈を触れます。脈が一定しているとホッとします。)

 

年間発症率が4.0%だと感覚的に多いなぁと感じますから2点なら抗凝固薬を飲むでしょう。

 

2.8%ならやはり飲むかなぁ?1.9%なら飲まないかも。

 

感覚的なもので答えはありません。

 

現在はワーファリンより出血の副作用が少ないDOACがありますから抗凝固療法の敷居が低くなりました。

 

ただ値段が高い!

 

続く