診療案内

代表的な疾患

Disease

動悸

動悸は主に
1. 脈は規則正しく打つが1拍ずつドキンドキンと感じる
2. 脈が飛ぶ。不規則に打つ
3. 突然脈が速くなり、頻脈になる
のパターンがあります。

1.
規則正しく打っていて頻脈でもない場合はまず心配いりません。
疲れや心臓神経症(心臓に問題ないが胸部の症状を自覚する)の場合がほとんどです。
2.
私自身もたまにこれを感じます。脈が飛ぶのを自覚して循環器が専門の私でも不安になります。
そんな時脈を触れてみると基本的には規則正しく打っていますが、たまに飛んだりしています。
そしてホッとします。
たまに飛ぶくらいなら心配ないからです。
恐らく心房性期外収縮か心室性期外収縮でしょう。
これらは心臓疾患がなければ全く心配する必要はありません。
実は心臓疾患が無く健康な人のほとんどに多かれ少なかれこれらの不整脈は出現しています。
ちなみに脈が飛ぶといった程度ではなく全く不規則に打っているようなら心配します。
心房細動ということになるからです。
不整脈による命の危険はありませんが、脳梗塞を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
脈が飛んで気持ち悪い時、自分で触れてみて基本規則正しく打っているが時々(頻繁でも構いません)飛ぶなら心配なし、基本の心拍がバラバラなら心房細動で注意が必要ということになります。
脈の不整を訴えて来院される方のほとんどが前者の心配ないタイプです。
ですから心配がないと説明して薬は出しません。
心配ないと分かると安心して脈が飛んでも気にしなくなるものです。
心臓疾患がないことが前提です。
胸部レントゲン、心電図、場合によっては心エコー検査をして判断します。
3.
これには上室性頻拍、心室性頻拍、発作性心房細動、心房粗動、WPW症候群など頻脈を起こす不整脈が考えられます。突然始まって、突然止まるということが特徴的です。
これらの不整脈は命にかかわるということは無くても、症状が強く生活の質を落としますので、何らかの治療が必要となってきます。
診断するために発作時の心電図の記録が必要であるため、発作時に何とか来院して頂き心電図を記録するか、発作が頻発している時にホルター心電図を行います。
さらに心エコーでもともとの心疾患がないかチェックします。
発作が起こる頻度により、抗不整脈薬を発作時に頓用する、抗不整脈薬を毎日服用する、カテーテルアブレーション(不整脈のカテーテル治療)を行い根治を目指すなど治療の選択が異なります。
いずれの不整脈もカテーテルアブレーションが有効ですが不整脈により成功率や再発率が異なることを考慮して治療法を決めていきます。