診療案内

代表的な疾患

Disease

胸痛

心筋梗塞、大動脈解離、肺塞栓など胸痛を訴える重大な疾患がいくつかあります。
これらの疾患は軽症の場合もありますが、命にかかわる重篤な状態となることが多いため、救急車で大きな病院に搬送されることになります。

以下クリニックに来院することが多い胸痛についてお話します。

1. 狭心症

狭心症は話を伺えば大体は診断がつくことが多いです。
ある程度の運動をすると必ず前胸部の圧迫感が出現し、安静でよくなるというものです。
胸痛は前胸部ほぼ中央の痛みで圧迫感、鈍痛です。
鋭い痛みではありません。
高血圧、糖尿病、高コレステロール血症といった生活習慣病があり上記症状があるなら、狭心症が強く疑われます。
冠動脈の動脈硬化により内腔が狭くなることにより発症します。
心臓カテーテル検査か冠動脈CTによる冠動脈の検査が必要となります。
ステントの留置や冠動脈バイパス術により治療できます。
そのほか安静時に起こる冠攣縮性狭心症があります。
夜間から明け方にかけて冠動脈が収縮し(明け方に副交感神経が交感神経より優位になることによる)胸痛が起こります。喫煙者に起こりやすく胸痛と共に首やあごが締め付けられると訴える方もいます。
これは心臓カテーテル検査で冠攣縮の誘発試験を行うことにより診断がつきます。
冠動脈の攣縮を防ぐお薬を眠前に内服することにより治療できます。

2. 心臓神経症、神経痛、筋肉痛

これらをまとめているのは放っておいても心配がないということです。
生活習慣病がなく動脈硬化の要素がない、あるいはまだ若いという方の胸痛では圧倒的に多いです。
胸痛はズキンとかキューンなど鋭い痛みを訴えます。
胸痛は心臓を連想させ不安に感じるものです。
話を伺い心電図などチェックし問題ないことを確認し心配ないと説明を受ければ安心して過ごすことができるようになります。

3. 発作性心房細動や逆流性食道炎

動悸を伴う、または胃酸が上がってくるなどの症状を伴います。

数日前に胸が数時間痛かった、または胃が数時間痛んだが我慢していて後日来院された方の中には心筋梗塞を発症していたという方もおられます。
少しでも心配なことがあれば早めに受診することをお勧めします。